ニキビを治すには低用量ピルが有効?効果と注意点について
生理痛の軽減や避妊薬に使われている低用量ピルを服用することで、ニキビが治ったという体験談を耳にします。
なかなか治らない大人ニキビに悩んでいる人にとっては、どのくらい効果があるのか気になりますよね。
今回は、低用量ピルがニキビに有効とされる理由と注意点について解説します。
低用量ピルがニキビ治療に有効?
ピルは一日一錠続けて服用することで、生理周期を調整し排卵が起こらないようにする経口避妊薬です。
子宮内膜症や生理不順の改善効果もあるとして、避妊目的以外でも服用している女性が増えてきており、一度は名前を耳にしたことがある人も多いでしょう。
この低用量ピルは、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンに似た成分で作られています。
本来女性の体は生理周期に合わせて、この二つの女性ホルモンが交互に減少する周期を繰り返していますが、低用量ピルを飲むことで体が妊娠している時と同じホルモンバランスを維持するようになります。
男性ホルモンが優位に働くことがニキビのできる原因の一つですが、低用量ピルを飲んでいる間は常に一定量の女性ホルモンが分泌されるため、ホルモンバランスが整っていきます。
それにより、服用を続けることでニキビの発生が少なくなるのです。
ニキビ治療は塗り薬による治療が基本ですが、あくまでも発生してしまったニキビを解消するのが目的であり、ニキビを完全に根絶する治療法ではありません。
そこで、ニキビ治療専門のクリニックでは、女性ホルモンの分泌量を増やす低用量ピルを用いてのホルモン治療を行っているところもあります。
このようなことから、低用量ピルを服用することでニキビを根本から治す効果があるのです。
低用量ピルはどこで入手できるの?
低用量ピルは婦人科、もしくはホルモン治療を行っている皮膚科で処方を受けます。
ただし、基本的に低用量ピルは避妊目的だと全て自費になり健康保険が適用されません。
低用量ピルはシートに一周期(28日分)の薬が入っており、値段は一つあたり2千円から3千円ほどです。
初めて処方を受ける場合は初診料と診察料にプラスして、症状によっては検査をすることもあるため、一万円程度の予算を見積もっておきましょう。
また、婦人科の場合はPMSによる体調不良や子宮内膜症などの病気があり、低用量ピルを用いることで治療効果が得られる場合は健康保険が適用となります。
低用量ピルを正しく服用しよう
低用量ピルは一日に一錠を、ほぼ同じ時間帯に服用します。
生理開始初日を一日目として飲みはじめ、21日間毎日服用したあとに7日間服用を止めて生理を起こします。
そのため、一日飲み忘れてしまったら24時間以内に服用し、その後予定通りに飲み続けないと効果が得られなくなるため注意しましょう。
2日以上飲み忘れがあった場合は、一度服用を中止して次の生理開始日から新しいシートを飲み始めます。
ただし、自己判断で薬の服用を調整すると重い副作用が起きることがあるので、必ず医師から適切な対処法を確認しておきましょう。
おわりに
低用量ピルを飲むことで、ホルモンバランスの乱れが原因の大人ニキビが治癒する可能性があります。
しかし、人によっては体調不良が起こることもあるため、服用する際は必ずホルモン治療に理解のある皮膚科を受診して適切な処方を受けましょう。