エタノールによる殺菌はニキビを治す?効果とリスクを知ろう
ニキビ治療にエタノールを使うのが効果的という噂を耳にしたことはありませんか?
ネット上の口コミサイトなどで見かけるこの噂は、果たして本当なのでしょうか。
エタノールがニキビに効果があると言われる理由と、その副作用や注意点についてご説明します。
エタノールはほとんどの化粧水に含まれている
洗顔後につける化粧水のほとんどにはエタノールが配合されており、化粧水をつけた際にスース―する感覚こそがエタノールです。
どうしてエタノールがニキビに効くという噂が広がったのかというと、脱脂効果や殺菌、消毒作用があるため。
ニキビの原因はアクネ菌によるものなので、エタノールでアクネ菌をやっつければニキビに効くのではないかと噂が広まったのがきっかけです。
エタノールをニキビに使うのは基本的にNG
結論から言うと、ニキビにエタノール消毒を行うのは基本的にNG。
エタノールは、顔に塗ることでアクネ菌だけでなく、皮膚表面にいる常在菌までも殺菌してしまいます。
常在菌は肌をバリアする機能もあるため、エタノールの消毒による刺激で肌を弱酸性に保てなくなり、かえってニキビを増やしたり炎症を悪化させたりする原因に。
ただし、エタノールでアクネ菌を殺菌できるのは事実なので、顔ではなく皮膚に厚みがある体に薄めて使用するのであれば、できはじめのニキビケアに有効な方法と言えます。
エタノール消毒をするなら市販の消毒液を使おう
エタノール消毒でニキビケアをするには、エタノールの原液ではなくマキロンなどの傷口に使用する消毒薬を使ってください。
また、ニキビ部分だけにマキロンを使い、それ以外の健康な皮膚には塗らないよう注意しましょう。
どうしても薬局にあるエタノールを使う場合は、必ず原液ではなく水で薄めてください。
薄める割合はエタノールに記載されていますが、エタノール1に対して水8~10が理想的。
薄めたエタノールは、コットンやガーゼに少量つけて、ニキビの部分を軽く拭くようにして消毒しましょう。
エタノール消毒の注意点
以下のような人はエタノールでニキビケアをしないでください。
・皮膚が弱く、敏感肌の人
・ニキビが炎症を起こし、膿んでいる黄ニキビや紫ニキビ
また、エタノールを使用したことで赤ニキビが増えたり皮膚に痛みが出たりした場合はすぐにエタノールを洗い流し、早めに皮膚科を受診するようにしてください。
上記したように化粧水にもエタノールは配合されていますが、直接ニキビに塗るとエタノール以外の成分によって、ニキビを悪化させるケースもあるため、必ずエタノールそのものか傷口用消毒液を使いましょう。
おわりに
エタノールは薄めたものを使用する程度であれば、でき始めの白ニキビや赤ニキビに効果があります。
ただし、その分リスクも多いので、エタノールに頼らずにニキビ専用の治療薬を使うことを推奨します。