妊娠中は美肌になりやすい?ニキビがなくなるという噂の真相とは?
女性の人生において大仕事である妊娠・出産はさまざまな体の変化をもたらします。
その中の一つが妊娠をきっかけにニキビがなくなり、肌がきれいになるというものです。
今回は、妊娠するとニキビが減るという噂について調べてみました。
妊娠中に起きるホルモンバランスの変化
そもそもニキビができるのは、体内のホルモンバランスの乱れが原因の一つです。
普段は女性ホルモンが活発に活動しているのに、ストレスや生活習慣が乱れていることで男性ホルモンが優位に働いてしまい、その結果ニキビができやすい環境になるのです。
本来女性は生理がやってくると、プロゲステロンが減少して次の排卵が起こるまでほとんど分泌されません。
しかし、妊娠が成立したのをきっかけに、体内では女性ホルモンの卵胞ホルモンであるエストロゲンと、黄体ホルモンのプロゲステロンの分泌を増加させる働きが起こります。
このホルモンバランスの急激な変化によって、吐き気を感じたりだるさが取れなかったりといったつわりの症状が表れるのです。
妊娠中にニキビが減る人もいる!
妊娠中は上記したような不快症状が続きますが、実はそれと同時に肌がキレイになったという体験談を耳にしたことがありませんか?
本当にそのようなことがあったら、ニキビに悩む女性にとっては非常に嬉しい出来事ですよね。
もともと妊娠初期である妊娠14週目まではプロゲステロンが大幅に増えて、肌荒れが起こりやすい時期です。
このプロゲステロンは男性ホルモンに近い性質があることから、皮脂の分泌が増えてニキビができやすい肌環境になってしまいます。
しかし、その後妊娠15週目から20週目の間にエストロゲンがどんどん増えていき、プロゲステロンの分泌量よりも多くなることで、安定期に入った妊娠中期あたりから皮脂の分泌量が落ちついていくことが多いです。
その結果、ニキビなどの肌荒れが起こりにくい環境に変化していくと言えるでしょう。
生理前は特にニキビができやすいとされていますが、これは排卵日から生理開始の時期までプロゲステロンが増えすぎることが原因の一つです。
つまり、妊娠中期以降はプロゲステロンの分泌が落ち着きつつ、生理が起こらないため女性ホルモンのエストロゲンの量が常に多い状態が続き、ニキビが少ない美肌になる人が増えるのです。
実際のニキビ治療においても、この女性ホルモンの特性を利用して、エストロゲンを優位なバランスに保つホルモン治療が存在しています。
妊婦さんは輝いていて、幸せオーラが出ていると評する人もいますが、これはホルモンバランスによる美肌効果も影響していると言えるでしょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか?
妊娠中は体内で赤ちゃんを育てるため、ホルモンバランスが度々変化しています。
つわりや体重増加など、体にとって何かと負担が大きいですが、ニキビに悩んでいる人にとっては鏡を見るのが楽しく感じる時期とも言えるのではないでしょうか。
この特性を利用したホルモン治療もあるため、根本的にニキビを治したい人はぜひチャレンジしてみるのも手です。